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ナルシさんのこと 福岡の演劇のこと
JUGEMテーマ:演劇・舞台

ごぶさたいたしました。
まどかぴあワークショップの、第2回目の講座のこともすっ飛ばして
第3回目が終わってしまいましたw

第3回目は《実践演技編》で、講師は池田成志さん。
ワークショップに関してはまた改めて書きたいと思っています。



さて、
池田成志という、郷里が誇る(笑)個性派俳優。
間近で見られるのを楽しみにしていました。
調べたらなんと、私のダンナ様と同い年でした(笑) なのになぜそんなに髪があるのですかっ!!
そして足が細っっ!!
なんだか足の細さがこう・・・不思議なアンバランスさを・・・(笑)


ナルシさんは、非常に細かく深く演出をつけてくれていました。
2日目、3日目は台本を元に立ち稽古になったわけですが
その時印象に残ったのは、演技が固まっている俳優さんを強く注意していたこと。

これは常々、私も舞台を見ながら気になっているところでした。
また福岡には、そういう俳優さんが多い気がする。
そしてそれが「個性」だと思い、客もそういう俳優さんの演技が好きで、そういう演技を期待して見に来る。
つまりはまぁ、ファンなのだろうけど。
好きな劇団、好きな役者さんを見に来て、その人らしい演技を楽しんで喜ぶ。
そういうのが多いことが気にはなっていたのです。
だから福岡の演劇は発展しないんだな、突出したものが出てこないんだな、とボンヤリ思ってはいました。
でも、それがお互い楽しいのだから、そういうお土地柄というか、それでいいならいいのかな、と思い
でも私自身はそういうのにはあまり刺激されないから、最近ではDMをいただいてもあまり食指が動かなかった。
ま、だいたいこんな舞台だろう、って思うから。

しかしナルシさんが演出をつけるのを見ながら
そうだよな、個性ってそういうもんじゃないよな、と再確認させられました。



 
個性的で言ったら、ナルシさんは間違いなく個性派俳優であると思うけれど
でも、型を持っていていつも同じなわけではないんだよね。
「容れ物」に例えると、ナルシさんはからっぽなんだ。
どんなものでも受け入れて、どんな風にでも対応できる。
ナルシさんが、見本をチラッ、チラッと見せるたびに、「ああ!」と納得したり、おかしくて吹き出したり。
どうにでもできる。でも何をしても客を納得させられる。

受講生の、演技が固まっている人は、「容れ物」が何かですでにいっぱいなのだ。
シチュエーションを与えられても、その容れ物の中から「これ?」「これ?」「じゃあこれ?」と出すだけで
それは見慣れたものであり、間違いじゃないかもしれないけど新鮮さや驚きはない。
それじゃダメなんだ、きっと。

ナルシさんは「違うことやって」と言う。
生徒は、なんとかさっきと違うことをしようとするけれど、ほとんど変わっていない。
変わっていないことすら、たぶん本人はよくわかっていない。
ナルシさんに「変わってないよ」と叱責される。
でも無理だよね、自分の「容れ物」に入ってるものを出すことしかできないんだから。
その「容れ物」をカラにすることは、なかなか難しいよ。
(自分も若い頃そうだったし、同じように怒られたからよくわかるw)

ナルシさんはからっぽである。だから自由である。
ナルシさんの特徴は、その「容れ物」の外側の飾りだけ。これイコール「池田成志」の外見であるけれど
芝居は幾通りにも自由に表現することができるのだ。中身がからっぽだから。

たぶん、良い(第一線で評価されうる)役者さんというのはみんなそうだ。

ナルシさんが「座長芝居はやめろ」と叱った時があった。
その生徒はそんな風にしているつもりは、たぶん一切ない。
でも、見る方としたら確かに、"自分を見て" "こんな風にしたら面白いでしょ? いいでしょ?自分" という風に見える。
これまでのキャリアで、無意識にそのように演じる事に慣れ、またそれを認められて来てしまっているんだと思う。
そういう芝居が、この人には染み付いてしまっているのだ。それがこの人のキャラクターにもなっているかもしれない。
それを消すことは、たぶんなかなか容易ではない。
(指導を受けているその時は、なんとか直していた。それはすごいなと思った。
言われてすぐできるのは、やはり能力と意識が高いからだ!)


少し乱暴な言い方になるかもしれないが
福岡の役者さんにそういう人が多いのは、福岡内で楽しくやることで満足しているからだろう。
それならそれでいいのかもしれない。
極論を言うと、学校演劇をなりわいにしている人が、「リアルな演技とは!」と論じる必要はないのだ。
学校演劇は、子どもにわかってもらえばいい。話と感動を伝えることが一番必要である。
それと同様、福岡の中で、ファンに愛される楽しいお芝居を打つことを目的としているのならば
もしかしたら今のままでいいのかもしれないのだ。
座長芝居であろうと、いつも同じ動きの演技であろうと。
しかし、全国的に認められる劇団になりたい、うまい役者になりたい、と思うのであったら
それはやはり、ナルシさんから受け取ったであろう刺激を糧に、
もっともっと高い志を持たなくちゃいけないんじゃないだろうか。

そこはもう、個人の意識の問題なんだろうな。

で、高い意識を持った人は、たぶん福岡を出て東京などへ行ってしまうんだ。



話が脱線した。
とにかく、私が身近にナルシさんを見て感じたのは、
その自由度であった。
受け入れられる「容れ物」のはかりしれない大きさであった。

ナルシさんクラスになると、同じくらいのレベルの高い俳優さんたちで舞台を作るのだろうから
どんどんどんどんいろんなアイディアやシチュエーションが出て来るんだろうな、
どれだけすごいんだろう、と想像した。
ナルシさんといえば、「ねずみの三銃士」(古田新太さんと生瀬勝久さんとナルシさんのユニット)だけど
まー、なんて恐ろしいメンツ!!(笑)
いったいどんな化学反応が起こってるんだろう、稽古場で。


役者ってすごい。




池田成志さん、たいへんお疲れ様でした。
とても楽しかったです。ものすごく勉強になりました。
ありがとうございました。


 
| 09:19 | 語る。 | comments(0) | trackbacks(0) |
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